トイレ床CF貼替
トイレのCF貼替には以下の選択肢があります。
便器の取り扱いは2パターン
- 便器を取り外してCFを貼替る。(設備工事が必要)
- 便器を取り外さずCFを切り抜いて貼替る。
貼替方法も2パターン
- 重ね貼り:古いCFの上に新しいCFを重ねて貼る。
- 剥がし貼替:古いCFを剥がして新しいCFに貼替る。
最初にオーナーさんとの打ち合わせで作業を確認しました。
今回は便器を取り外さず切り抜きで古いCFを剥がし、さらに下地を補修しての貼替となりました。
その結果、手間が掛かり難易度も高い「トイレ床CF貼替」作業になりました。
それではレポートを始めます。
01.
現状を確認します、貼替理由は2点。
1. 下地の補修
2. CFの劣化
写真をご覧下さい、ストロボを使用せず天井照明のみの撮影です。
便座前の照明の反射光に注目して下さい、床の段差を感じませんか。
CFの劣化は残念ながらクリーニングではキレイになりません。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/5d29b0336bbf67bd373d953b17924aae.png)
02.
使用する主な道具です。
写真の道具で全てではありません。
写真右下の「撫ぜブラシ」はクロス用の古くなって毛足が短くなってしまった物を流用しています。狭い場所では有効です。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/58ec665d0a8ffb9a87f7ea48ffaaa92b.jpg)
03.
始めに古いCFを剥がします。
便座の小判型の床接地面の縁(ふち)に沿ってカッターを入れ、隅からゆっくりめくるとキレイに剥がれました。
剥がしたCFは型紙にします。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/c93e7c8456eee733633bfb9a5ec7791d.jpg)
04.
床の段差は、下地ベニヤの継ぎ手部分と確認しました。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/3fd035f40ddf9edeb64811081f7b341f.jpg)
05.
継ぎ手部分を、アースシール(ほぼ速乾セメント)で平らに近く、ゆるやかに補修することにします。
“ゆるやかに” は非常に大事です、完全な平面には補修できません。
最近は木下地専用の「アースタック」が販売されていますがホームセンターにあるかは不明です。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/f4fdc971763a0e2d0d1ff62d932cf29e.jpg)
06.
水で溶いてペースト状に練ったアースシールを段差部分に塗ります。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/a78fec397fb51079d551acdd872f5f3c.jpg)
07.
こんな感じに仕上げて、乾かします。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/ee9c6b40b1dde25c9d671006791b2b6b.jpg)
08.
乾いたらサンドペーパーで平らに近く削ります。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/23bc82602714d4f40713539e4912323a.jpg)
09.
乾き待ちの間に剥がした古いCFを型紙して、新しいCFをカットして置きます。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/de3a8773783fc858b16c7ee3943f8667.jpg)
10.
便座後ろの隠れて見えない部分をカットして置きます。
当然ですが便器を外さないので 一部カットして置かないと貼れません。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/841348f9310419080e4ea7b59ec1a0dc.jpg)
11.
CF用の接着剤です。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/3a003d64973ca3ac595f349a82730a02.jpg)
12.
新しいCFの準備が終わってもアースシールが乾かなかったので、今回はドライヤーで強制乾燥しました。
サンドペーパーを掛けた後、接着剤を塗り、少し乾かします。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/0bde87a4d80341b90171c8c72e682058.jpg)
13.
写真の左側が入口側、右側が便器水タンク側です。
入り口側の左右に切り込みが入れてあります。ここを基準にしてCFを貼り始めます。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/bd723a9966e212ca41c96adf049959e0.jpg)
14.
それでは貼り始めます。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/e2d1757ab0e27cf1fc342598af0df3cf.jpg)
15.
こんな感じに貼り付けた後、不要部分をカットして行きます。
“こんな感じに貼り付けた” と書きましたが、写真を見て頭で理解しただけではスムーズには貼れません。
ある程度の数を熟(こな)さなければ。
それがプロとアマの違いです。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/4646bb415ce29650f6d42bcf3d1b5800.jpg)
16.
まず便座の小判型の床接地面の縁からカットします。
曲線部分をカットしているのは「パーキリ」という道具です、ほぼアルミのかたまりですが高かったですねー。
充分元は取りましたが。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/549cb87329216c5e7385204f858e2cc9.jpg)
17.
少し大きめにカットしてアウルで隙間に差し込んでいる所です。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/8161a46fd0cf825d0bb5657e8838d75e.jpg)
18.
キレイな仕上がりでしょ。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/08c7432cf3380382936d131f2fe8763c.jpg)
19.
曲線だけでなく巾木周りの直線も もちろんカット出来ます。
一つ惜しいのは入隅の端までカット出来ないことです。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/c0c14fe880dd248d21417ec94cd72d1e.jpg)
20.
隅は写真のように地ベラを当ててカッターでカットします。
「地ベラ」もクロス用の古くなったものを流用しています。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/c32475934f854b3d6ca07bb20d081d7d.jpg)
21.
こんな感じにカットした後
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/e170253544364eadd5cd0c1dc163f7a0.jpg)
22.
アウルでなぞって押さえて置きます。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/8ad204b7c871552491883d8d5e6f970f.jpg)
23.
細かな所は地ベラとカッターで
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/11a9ee59d72690bc631223010becdefa.jpg)
24.
カットします。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/bc7d4fb8a4138bc9c46a7e2fd193cb74.jpg)
25.
便器後ろの切れ目部分は「シーム」で表面を溶かして湿気・水分が入らないように処理します。
この処理をして置かないと1~2年で必ずジョイント部分が割れて口を開けます。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/29e38cab0a4d9ed13a91414a7fe015a1.jpg)
26.
今回はCFの材料メーカー指定のシームで処理しましたが他のシームでも問題ありません。
ただクレームの対象外というだけです。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/482de1e124aaf0ac7e654834677e8986.jpg)
27.
こんな感じです。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/9cde6d6503f63aeba458dccf56ddcc82.jpg)
28.
写真中央の横目地がジョイント部分です。
シームを入れた方が少し目立って(表面を溶かすので)しまうのですが、入れなければ いずれ口が開いてしまいます。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/f3e83a336aa135fd80195aa699751ab6.jpg)
29.
完了です。
明るくイメージチェンジしましたね。
![](https://3830cloth.com/wp-content/uploads/global-navigation/report/work-reports/page-3/3bc78b7420cfb5448f83106957d36b07.jpg)
あとがき.
曲線部分をカットする「パーキリ」はホームセンターやネットで手に入るかもしれませんが、使いこなすには熟練を要します。
したがって この作業はDIYはお勧めしませんコストパフォーマンスが悪すぎます、プロに依頼された方が安心安全です。
もう一つアドバイスです。
トイレのCFは便器の交換に合わせて貼り替えることをお勧めします。
理由はCFを先に貼ってその上に便器を置くので、今回のレポートのようジョイント部分の剥がれリスクが無くなるからです。
私も時々設備屋さんの器具交換と時間を合わせて作業しますが、貼替費用が少し割高になるのが検討課題ですね。
ご覧頂き ありがとうございました。
作業レポート集
補修レポート集
その他のレポート
3830cloth.com は 宮澤内装のホームページです。
宮澤内装
〒201-0012 東京都狛江市中和泉 5-9-15
電 話:03-5438-7251
FAX:03-5438-7252
メール:3830cloth.contact@gmail.com
Copyright © 宮澤クロス All Rights Reserved.